FXでは多くの通貨ペアがありますが、大別してメジャー通貨とマイナー通貨に分類されます。メジャー通貨とマイナー通貨の切り分けは、取引量の多寡で分けられています。
一般的には取引量の多い主要な8通貨がメジャー通貨と呼ばれ、それ以外は全てマイナー通貨とされます。
メジャー通貨(主要8通貨) | マイナー通貨 |
---|---|
米ドル(USD) | 香港ドル(HKD) |
ユーロ(EUR) | 南アフリカランド(ZAR) |
円(JPY) | 人民元(CNH) |
ポンド(GBP) | シンガポールドル(SGD) |
豪ドル(AUD) | トルコリラ(TRY) |
NZドル(NZD) | メキシコペソ(MXN) |
スイスフラン(CHF) | スウェーデンクローナ(SEK) |
カナダドル(CAD) | ノルウェークローネ(NOK) |
他多数 |
メジャー通貨の特徴
メジャー通貨の特徴は、その流動性の高さにあり、多くのお金が流通している通貨ほど、相場で値動きが安定しやすい傾向にあります。
中でも取引量が多いのは米ドルとユーロと円で、この3通貨に比べると他の通貨は取引量が劣ります。
基軸通貨の米ドル、ユーロ、円の3通貨は外国為替市場での取引量が極めて多いことから、三大メジャー通貨と呼ばれています。
メジャー通貨はスプレッドが狭く、情報量が多いことから、今日ではFX取引の主流です。
FXの世界は米ドル中心、次にユーロなのです。
例えば、「米ドルが大きく売られたら、リスク回避でユーロが買われる」ように、この2通貨の相関関係には意識をしてみてください。
マイナー通貨の特徴とメリット
<メリット>
・価格変動が大きいので、上手く取引すれば短期的に大きな利益を狙える
・金利が高い
マイナー通貨の最大の特徴が、値動きが激しいことです。
メジャー通貨通貨に比べて通貨の供給量が少ないことから、レートは乱高下する動きをしやすいのです。
値動きの特徴として、大きく下がったかと思えば、またすぐに元の水準に戻ったりします。
売買のタイミングを上手に見極めることができれば、そのぶん大きな利益にすることもできる
そして、高金利であることもマイナー通貨のメリットとなります。
トルコなどの新興国は、政策金利を高くして外国からお金を集める政策を行なっています。
スワップポイントは、高金利で知られている豪ドルやNZドルよりも高い水準です。
マイナー通貨のデメリット
<デメリット>
・流動性が低い
・スプレッドがやや広い
・値動きが激しいことによるリスク
・情報量が少ない
メリットとして挙げた値動きの激しさは、逆にいうとマイナー通貨のデメリットとなります。
マイナー通貨は流動性の低さにより「買いたいときに買えなかったり、売りたいときに売れない、取引の不成立」が起こりやすいのです。
これが流動性の低さによるリスクです。
具体的には、注文しても約定しなかったり、発注レートが滑って注文したレートより不利なレートで約定したりします。
こういった流動性の低さをカバーすべく、マイナー通貨は全体的にスプレッドが広い傾向です。
このように、これらのデメリットやリスクを熟知した上で、マイナー通貨は取引をする必要があることも理解しておきましょう。
三大メジャー通貨
米ドル、ユーロ、円が三大メジャー通貨と紹介しましたが、世界で一番取引されている通貨ペアが「ユーロ/米ドル」です。
ユーロ/米ドルは、米ドルに次いで取引量の多いユーロとの組み合わせなので、変動が少なく安定している特徴があります。
私たち日本人にとっては、情報の多いアメリカのドルとのペアである「米ドル/円」はこれからFXを始めたい人におすすめの通貨ペアです。
ユーロ/米ドル同様、数ある通貨ペアのなかでも変動が少ないので、初心者の方に向いています。