海外FXは、海外に本社を持つ海外企業が運営しているFXサービス(外国為替証拠金取引)を利用してFXをすることを言います。取り扱っている商品が「通貨」であるため国内の業者でも海外の業者でも、基本的なサービスに違いはありません。
日本では「レバレッジ規制」が金融庁により導入されたことにより2011年8月以降は、日本国内のFX業者を利用する場合は、レバレッジの最大は25倍(個人)までしか設定できないことになりました。
※レバレッジとは取引のために預けたお金(証拠金)に対して、取引できるお金の倍率のことを意味します。
海外FX業者ではレバレッジが400倍や500倍が殆どとなっていることから、少ない資金でFX取引をスタートする事ができ、追証なし(借金リスクなし)や、豪華なボーナスキャンペーン、日本語対応サイトおよびサポート体制から、日本人でも海外FX業者を使う方が非常に多くなっています。まずは海外FX業者と国内FX業者の主な違いについて表で表します。
比較項目 | 海外FX会社 | 国内FX会社 |
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レバレッジ | 最大3000倍 平均400倍~500倍 | 個人/最大25倍 法人/最大200倍 |
スプレッド | 広い | 狭い |
ボーナス キャンペーン | 口座開設のみ(入金不要)で 数万円のボーナスを提供 している会社もある。 加えて入金額30%~100% 付与の入金ボーナス等 | 0円~1万円程度が多い。 |
取引方法 | NDD方式 (STP・ECN方式) 実際に通貨の売買が行われ その手数料を仲介者として FX業者が得る。 | DD方式 (OTC方式) FX業者が胴元として、 トレーダーの注文を呑む。 通貨の売買は注文通り には行われない |
FX業者と トレーダー の関係 | トレーダーの取引量が増える とFX業者が儲かる 「パートナー関係」 | トレーダーが損失を被ると FX業者が儲かる 「利益相反関係」 |
約定力 | 高い | 低い |
約定拒否 | なし | あり |
追加証拠金 (追証) | なし ゼロカットシステム採用で 急激な為替変動時にも損失は 証拠金の範囲に限定される。 | あり マイナス残高は後日請求 され、支払わなければ 債務(借金)扱いとなる |
税金 | 雑所得 累進課税 (0~40%) | 申告分離課税 -20% |
入金方法 | 国内送金(銀行振込) 海外送金 クレジットカード 仮想通過 国際決済サービス | 国内送金(銀行振込) |
入金スピード | クレジットカードなら 即日反映 | 銀行振込で最短 当日反映 |
入金手数料 | クレジットカード0円 国内送金なら数百円 | 無料 or 数百円 |
出金方法 | 海外送金 国内送金(銀行振込) 国際決済サービス デビットカード | 国内送金(銀行振込) |
出金スピード | 国際決済サービスで1日程 海外送金は3日~5日ほど | 銀行振込みで最短 当日反映 |
出金手数料 | 日本の銀行へ出金する際 1回3,000円~5,000円程度。 FX会社によっては毎月 回数限定で無料としている ところもあり。 | 無料または数百円 |
信託保全 | 会社毎で任意実施 一部業者は上限付信託保全 あり分別管理のみの業者も | 義務化 |
問い合わせ対応 | 日本語 24時間体制 | 日本語 24時間体制 |
海外FX業者を使うメリットは?
海外はレバレッジ規制の適用外で、少ない資金でも大きな取引可能。
日本国内のFX業者を利用する場合は、レバレッジは最大25倍(個人)までに制限されています。
レバレッジは高いほど用意する証拠金は少なくて済みます。また海外FXには「追証ゼロサービス(ゼロカット)」という仕組みがあるため、突発的な為替変動によって、大きな損失を被る場面であっても、トレーダーが自分の入金額以上に負債を抱える心配がありません。
海外FXの方が透明性の高い安心取引が可能
海外FX業者の場合はノンディーラーデスク(NDD取引)という取引方法を採用しているため、トレーダーがドル円でドルを買った場合、銀行間取引市場「インターバンク市場」で本当に外貨を購入します。実際に毎回毎回通貨の売買が自動的にディーラー不在で行われるのです。
一方で日本国内の殆どのFX業者は店頭取引(DD取引)という取引方法を採用しています。
これは国内FX業者を利用して外貨に投資をしても、実際にその取引はトレーダーの注文通りにエントリーは行われていないということを意味します。
どういうことかというと、国内FX業者はトレーダーがドル円でドルを買ったとしても、本当にドル円のエントリーは行わず、自分自身でそのエントリーを呑むのです。実際にこれでドル円が上がった場合には儲けた分は支払われますが、呑み行為を行った国内FX業者はトレーダーが儲けた分損をすることになる「利益相反関係」にあります。
海外FXに追証はなく入金額以上の負債は発生しない。
国内FX業者の場合は追証(おいしょう)というものがあります。追証とは、急激な相場変動が起こった際に、口座残高以上に大きな損失を被ってしまった場合、トレーダーにその損失分を請求することです。トレーダーはこの追証を支払わなければ、債務(借金)としてカウントされます。
一方、海外FX業者は「追証ゼロ(ゼロカットとも呼ばれる)」という仕組みを導入していることが標準であるため、急激な相場変動が起きてもトレーダーが自分の入金額以上に負債を被るリスクがありません。
海外FX業者の不安点やデメリットについて
海外に拠点がある海外FX業者で口座開設をするうえで、表向き機能面では非常に優れている点は前述の通りですが、カスタマーなそのサポート/サービス面はどうなのか説明をしていきます。
•FX業者のサイト
人気どころ海外FX業者は日本語に対応しており戸惑うことなく口座開設が可能です。
•取引ツール
殆どの海外FX業者は取引ツールとして人気のMT4に対応しています。MT4はPCに限らずアプリとしてiOSやAndroidでも使用でき、日本語に対応しています。
•問い合わせ対応
日本人スタッフが在籍しているため日本語サポートが受けられます。
海外FX業者で口座開設をし、FX取引をするうえで口座開設~実際の取引、サポートまで日本語のみで利用することが可能です。
海外FX業者を使うことの違法性について
海外FX業者はレバレッジ制限の関係から日本の金融庁での登録が出来ません。そのため海外FX業者が日本在住の日本人に対して、広告宣伝などを行うことは禁止されています。ただし利用者自らの判断で海外のサービスを利用することについては問題はありません。
海外FX業者の信憑性について
海外に拠点を置く海外FX業者は日本の金融庁の許可を受けられませんが、その国ごとに金融監督庁があり、そのライセンスを取得しているしていないを判断基準にすることは出来ます。ただし各国の金融監督庁によっても許可の難易度が違うため、どこの国のライセンスを有しているかも重要になってきます。
<取得難易度が高い金融ライセンス>
FCA(イギリス)、FSP(ニュージーランド)、Cysec(キプロス)
注意:より安心して海外FX業者を利用するためには、ライセンスの有無、企業規模や営業実績、信託保全などがしっかりと確認できる業者から選ぶことがいいでしょう。